これまで一貫して写真の純粋性を信じ、写真を通じた事物の存在証明をテーマに作品を制作してきたが、最近の個人的な喪失体験から「光は事物と溶け合い、影を生み出すが、光そのものを照らし出すことはできない」というかねてよりの欠損感をさらに強め「たえず失われてゆく」存在を作品に留めたいとの願いを新たにし、それを近作にまとめた。私にとって身を切るような光景も、写真になってしまえばどこまでも普遍的な光の影に満たされていた。救いなどないという空白に救われたように思う。
これまで一貫して写真の純粋性を信じ、写真を通じた事物の存在証明をテーマに作品を制作してきたが、最近の個人的な喪失体験から「光は事物と溶け合い、影を生み出すが、光そのものを照らし出すことはできない」というかねてよりの欠損感をさらに強め「たえず失われてゆく」存在を作品に留めたいとの願いを新たにし、それを近作にまとめた。私にとって身を切るような光景も、写真になってしまえばどこまでも普遍的な光の影に満たされていた。救いなどないという空白に救われたように思う。