テクスト 「真空の空」

真空が頭上を覆っている。真空には何もないが、真空自身が満ちている。そこには原理も主張もない。たとえ原理や主張がなくても、透明で確かな密度をもつ空が、とにかくそこにある。私たちの空は、そんなあり方をしている。

写真はそんな空の下でゆらいでいる。原基と結果を同時に孕みつつ、欲望している。それらがもとは一つであった場所を探しながら。